ワイヤロープの各部の名称・ロープより方向及びより方
ワイヤロープは、複数本の素線をより合わせストランドとし、このストランドを複数本より合わせたものです。これをストランドロープ(strand rope)といい、ストランド数が6本で構成されている6ストランドロープが代表的です。より線は、素線を複数本より合わせたストランドの構成ですが、ワイヤロープの分類では、スパイラルロープ(spiral rope)と呼ばれています。下図は、ワイヤロープの構成を示したものです。
また、ストランドロープの中心材には3種類のものがあります。
・繊維心(Fiber Core) FC
ロープの中心が繊維心になっているもの。この材質には、天然繊維と合成樹脂があります。
・ストランド心(Independent Wire Strand Core) IWSC
ロープの中心がストランドになっているもの。側ストランドと同じ構造のものが一般的です。
・ロープ心 (Independent Wire Rope Core) IWRC
ロープの中心がロープになっているもの。7×7のロープが一般的です。
1.より方向
ロープやストランドのより方向には、下図に示すようにZよりとSよりとがあります。
特に指定のない場合は、ロープはZよりで、ストランド製品はSよりで作られます。
2.より方
ロープのより方には、普通よりとラングよりとがあります。
(a) 普通より(Ordinary Lay,Regular Lay)
ロープのより方向とストランドのより方向とが逆方向によられています。
(b) ラングより(Lang’s Lay)
ロープより方向とストランドのより方向とが同一方向によられています。